空き家を解体したいけれど、補助金が出るのかどうか分からない。老朽化した家の費用を調べ始めると、そこで手が止まりますよね。
地域情報メディア『シブヤルーペ』のエリア担当ライター、ミホです。わたしは先に対象かどうかを見てから、業者さんの話を聞く順番にしています。
空き家なら一律に対象とは限らず、建物の状態や場所で扱いが分かれます。契約や着工の前に見ておきたいことを、順順番に書いていきますね。最新の内容は、渋谷区の公式情報で確かめる前提です。
空き家解体で確認したい補助制度
先に結論を言うと、渋谷区に空き家ならどれでも使える解体の補助金がある、とは言い切れません。わたしが公式ページを見たかぎりでも、制度ごとに対象が分かれていました。
区のページには、区域を限った除却の助成と、空家等の適正管理を支える助成の案内がありました。名前が似ているので、まず別物として見ておく必要があります。
制度の名前、対象の建物、受付の時期は変わることがあります。ですので最終的には区の窓口で確かめる前提が大切です。相談窓口はこちらです。
NPO法人 空家・空地管理センター(渋谷区空家等ワンストップ相談窓口事業者のページ)
電話:0120-336-366 (注)9時~17時(年中無休【年末年始を除く】)
一般的な空き家と老朽建築物の違い
混ざりやすいのが、空き家という言葉と老朽建築物という言葉です。人が住んでいないことと、建物が古く傷んでいることは、同じ話ではありません。
- 空き家
-
人が住んでいない状態に目を向けた言葉です
- 老朽建築物
-
古さや傷みなど、建物の状態に目を向けた言葉です
制度によっては、どちらの言葉で書かれているかで対象が分かれます。住んでいないだけでは当てはまらないことも、あるのですよね。
対象になる建物の状態と築年数の見方
築年数だけで対象かどうかは決まりません。わたしが確認した除却助成のページには、昭和56年5月31日以前に建てられた木造か軽量鉄骨造、という条件がありました。
ただ、古いから当てはまる、とは言えなくて、見ておきたい条件は、次の四つです。
- 建てられた時期と構造
- 建物がある区域
- 所有者の立場と名義
- 工事を始める前の申請かどうか
わたしも最初は、築年数だけで当てはまりそうだと思い込みかけましたが、知人に区域は見たのと聞かれて、手が止まりました。
相続や共有名義で迷いやすい点
迷いやすいのが、相続した建物の名義です。登記がまだ前の持ち主のままだと、申請の前に確認が増えることがあります。
共有者がいる場合は、共有者全員の同意を求める制度もあります。相続の手続き中の建物や借地の建物は、追加の確認が要る可能性があります。
相続した家だと、気持ちが追いつかないまま費用の話になることがあります。まず誰の名義かだけを確認して紙に書き出すと、動きやすいですよ。
空家を所有している人または所有する予定の人むけに、渋谷区では月に1度、無料相談会を開催しています。
日程はこちらから確認いただけます。
対象区域が決まっている制度の場合
火事に強いまちづくりのために区が定めた区域を、不燃化特区といいます。この区域の中を対象にした除却の助成が、渋谷区にはあります。
東京都が令和8年3月31日に公表した防災都市づくり推進計画整備プログラムの改定により、渋谷区の不燃化特区制度は令和7年度末をもって終了しましたが、新たに「不燃化集中促進事業区域」として指定され、対象区域においては、引き続き不燃化に向けた支援や取組を継続しています。
住所が区域に入るかだけでも先に見ておくと安心です。窓口まで歩く前に電話で聞くほうが、わたしには動きやすいと感じます。
対象地域はこちらで確認できます。
老朽建築物の除却・建替え支援助成制度(整備地域等不燃化集中促進事業区域内限定)のページもご覧ください。
解体前に必要になる手続きの順番
いちばん気をつけたいのは、契約や着工より前に確認する順番です。わたしが確認したところ、着手する日の1カ月以上前までの申請と書かれていました。
区のページで、制度の名前と建物の条件を読みます
住所と建物の状態を伝えて、対象になりそうか聞きます
必要な書類を出して、助成の決定の連絡を待ちます
担当課に確認した順番で、契約と着工に進みます
制度によって順番は違うことがあります。申請の前に見積もりが要るかと、契約をいつまで待つかは、電話で聞いておく価値があると思う。
補助対象になり得る解体費用の範囲
助成の対象になる費用は、制度ごとに書き方が違います。わたしが見た除却助成には、建物や付属する工作物の解体除却工事と、除却後の整地の費用とありました。
一方で、家財の片づけや別の工事が含まれるかは、ページだけでは分かりませんでした。見積もりを持って担当課に聞くのが近道だと感じます。

電話で聞くだけでも、気持ちがずいぶん軽くなります
助成額が面積に応じて決まる制度もあります。見積もりの総額がそのまま戻るとは限らないと、先に知っておくと気持ちが楽になると思います。
解体後の土地で確認したいこと
解体したあとの土地は、更地になれば話が終わるわけではありません。固定資産税などの扱いも、土地の状況で違うことがあります。
有利か不利かは一律に言えません。都税事務所や専門家に、自分の土地の場合を聞いておくと、後で慌てずに済む。
売るか、持ち続けるか、使うかで迷うのは自然なことだと思います。解体の前に、家族と土地の先を一度話すのが、わたしには、しっくりくる順番です。
渋谷区の公式情報と相談窓口の探し方
渋谷区の公式サイトには、空家対策のページと、助成の一覧のページがあります。除却の助成の担当は、都市整備部の木密・耐震整備課。
木密は、木造の建物が密集した地域を指す言葉です。電話番号は03-3463-2647です。。
空き家の相続などの相談は、東京都行政書士会渋谷支部の窓口もありました。解体の話の前に、権利の話から聞けるのが心強いですね。
着工前に起きやすい申請時の失敗
見落としやすいのが、制度の確認より先に業者へ契約を決めてしまうことです。見積もりが安く見えたり、日程を先に押さえたくなったりする。
契約や着工の前に申請が必要かは、制度ごとに公式ページで確かめます。業者さんにも、確認が済むまで契約を待ってもらえるか聞いてみるとよいと思います。
ほかにも、書類の不足や受付期間の見落としがあります。受付の時期は変わることがある(本年は)ので、わたしは電話で今の状況を聞くようにしている。
対象外になる可能性があるケース
この制度が向かないのは、建物の状態や区域、所有の条件が当てはまらない場合です。たとえば区域の外にある家は、対象外になることがあります。
建物がその状態にあたるかどうかは、区の確認で決まります。わたしが見た目で決められることではありません。
対象外と言われても、がっかりしすぎなくて大丈夫。そのうえで費用を自分で用意する計画に切り替えるなら、無理がありません。
最後にみなさんへ
空き家の解体は、お金の話と建物への思い入れ、気持ちの話が一緒に来るので、手が止まりやすいと思います。
恵比寿の駅前を歩くときも、人の流れを見てから入る店を決めます。家の件も同じで、まず様子を見て動きやすいところから始めるのが、わたしには合っている気がします。
今日は、固定資産税の通知書などをまずは机に出して、住所と建築年が分かる部分を写真に撮ってみてくださいね。その写真があると、担当課への電話で話が早く、気持ちも少し軽くなると感じています。みなさんが納得して進める時間になったらうれしいです。













